幼児教育の無償化に向けて政府が右往左往しているようですね。
認可外保育所が無償化されるのかされないのか、世論の意見も様々でどう進んでいって良いのか方向が定まっていないように感じます。
ここで、もし無償化が進んだとして私が一番望まない形になったら恐ろしいなと思う事があります。
それは何か?
無償化で保育の質が下がるのではないかと言う問題です。
こちらでも触れましたがなんかホンマに考えれば考えるほど、話が進めば進むほど不安が募ってきました。
私たち親は本当に無償化望んでいるのでしょうか?
最初、無償化バンザーイ!タダやったら嬉しい〜!!ってアホみたいに喜んでいた私を全力で往復ビンタしてやりたい気分です。
しっかり目を覚ませ!と。
保育園に本当に望むものは無償化ではない?
親が保育園、幼稚園に本当に望むものは安心して子どもを預けられるかどうかという事です。
無償化されても譲れないところは譲れない。
その安心がないのならば無償化なんてしていらんとも私は思います。
タダなんだから文句言うなと言う雰囲気にならんかホンマに心配ですよ。
無償化が始まっていない今でさえも、待機児童がたくさんいるところでは、保育園に通えるだけで有難い、見てもらえるだけで感謝って言う親がいるようです。
もちろん保育園は働いている親にとっては有難いことで、感謝すべきものです。
でもそれは子どもが安心して楽しく通ってくれてのことですよね。
預かってくれれば何でもオッケーって言うわけでは絶対にない。
もしも、子どもが楽しく安全に通えないような環境になっているのに、保育料の無償化が足かせとなって何も言えなくなる、言わなくなる人が増えたらと思うとゾッとします。
今現在も保育園、保育士が不足している
保育料の無償化が始まっていない今でさえも保育園、保育士の人数が足りていない状況です。
無償化になって今まではどこにも通えていない子が保育園に入園を希望したらどうなるんでしょうか?
保育園の数と保育士の人数、園児の人数の割合が完全におかしな事になりますよね。
先生の目が行き届かない事になるのはわかりきっています。
我が子が毎日のように怪我をして帰ってくるなんて事になったらどうしますか?
先生にどうなっているのか?!と意見を言ったところで目が行き届かないけれど、人数が決まっているし保育士を増やすことも出来ないし「すみません」と謝られて終わりなんて事になったら・・・
保育園の対応に疑問を感じても途中で転園する事も出来ずに泣き寝入りするしかないと言う状況になったら目も当てられません。
今でもそんな園が存在するのです。
働いているものとしては、保育園は長い時間家庭に変わり子どもを預かってくれて、とてもありがたい場所であり感謝する気持ちはみんなあります。
でも子どもがいつまでも保育園に慣れず、行くのを嫌がり、毎日のようにトラブルがある保育園だったら感謝どころか不安しかないです。
そんな保育園が増えたら親の不満は募るばかり。
保育士の仕事は割に合わない?!
保育関係の仕事をしていた身としても、なかやか厳しい未来になると思います。
命を預かる仕事です。
自分の目の行き届かない人数の子どもを預かることがどれだけ恐ろしいことか。
保育士がそれを保育園に訴えても、市に訴えても何も変えられない体制だったら働くことさえ辛くなってくるように思います。
子どもを保育している時間は当然のことながら気を張り詰め、走り回り、声を出して身体いっぱい使って働きます。
子どもが帰ってからの仕事も多いです。
保育園、幼稚園によってやるべき仕事量は違うでしょうが、日案、週案、月案の作成や園だよりクラスだよりの作成、壁面装飾の作成、設定保育に使う製作の準備、園児への成長記録、期末には個人調査票の記録などすごい量の事務仕事があります。
園では出来ず家に持ち帰って仕事をする事も多いと思います。
それに加えて保護者の対応が一番大変です。
色んな方がいるので、その対応は答えが一つではなくその人によって変わる事もあるでしょう。
人の対応が一番難しいですね。
そんな精神的にも肉体的にもハードな仕事です。
長く続けて経験を重ねて良い先生が増えてくれれば嬉しいですが、そもそもそんなハードな仕事を選ばれないと言う事にもなりかねません。
これからの日本に求める幼児教育のあり方
幼児教育の無償化にしか政治家の目は向いていないようですが、本質をもっと見極めて、保育士の優遇も視野に入れて、人数を確保して保育の質の向上をしてもらう事も考えて欲しいと思います。
なによりも子どもが安心して通える幼稚園や保育園がある事が重要です。
もちろん無料は嬉しい。でも、子どもが喜んで楽しく安全に安心して預けられないような保育園はクソですよ。
それならば今のままで良い。そう思うのです。
幼児教育の無償化でいちばんあってはならない事は今以上に定員を増やしたり、保育士の数をギリギリで回したりして、保育士にとっても園児にとってもプラスにならない詰め込み保育になると言う事です。
絶対にそれだけは避けてほしい。
この意見本当に届いてほしいです。