乳がんで闘病していたフリーアナウンサー小林麻央さんが2017年6月22日永眠されました。
それから毎日のようにテレビで報道され、それを私は涙なくして見ることは出来ません。
目覚まし土曜日のお天気キャスターとしてデビューしてから麻央ちゃんと呼ばれ、いつも笑顔で鼻にかかった独特の甘え声が印象的で周りを明るく照らしてくれる存在でした。
2010年3月歌舞伎役者の市川海老蔵さんとご結婚され、2011年7月に長女を、2013年3月には長男を出産しています。
なりたい自分になる。人生をより色どり豊かなものにするために
これは麻央ちゃんがBBC(英国放送協会)で世界で影響力のある女性100人「BBC 100 women 2016」に選ばれ、そこで寄稿されている記事にある言葉です、
以下にその記事を一部抜粋させていただきました。
人の死は、病気であるかにかかわらず、
いつ訪れるか分かりません。
例えば、私が今死んだら、
人はどう思うでしょうか。
「まだ34歳の若さで、可哀想に」
「小さな子供を残して、可哀想に」
でしょうか??
私は、そんなふうには思われたくありません。
なぜなら、病気になったことが
私の人生を代表する出来事ではないからです。
私の人生は、夢を叶え、時に苦しみもがき、
愛する人に出会い、
2人の宝物を授かり、家族に愛され、
愛した、色どり豊かな人生だからです。
だから、
与えられた時間を、病気の色だけに
支配されることは、やめました。
なりたい自分になる。人生をより色どり豊かなものにするために。
だって、人生は一度きりだから。
麻央ちゃん・・・
やっぱり同じ幼い子を持つ親としてはどうしても考えてしまうのです。
子どもの成長をもっと見届けたかっただろうなって。
かんげんくんの初舞台を楽しみにしていたことでしょう。
れいかちゃん、かんげんくんのランドセル姿も見たかったことでしょう。
これからどんどん成長していく我が子をずっと見守っていきたかったでしょう。
ずっとそばにいたいのにそれが叶わない辛さ、どれほど感じたことでしょう。
そのことを想うと涙が止まらないです。
でもね、病気の陰に隠れたくない!と強い意志を持ってブログで自分自身の気持ちを綴ることで、その強い姿を麻央ちゃんのお子さんはちゃんと見て育っていくことと思います。
お子さんだけでなく、海老蔵さんも自分を変えてくれたと言っています。
家族の暖かさや愛のある家庭で育まれる毎日は、まさに色どり豊かな人生だったと言えるでしょう。
その命の限り、めいいっぱい生きた証をたくさんの人の心に遺した人です。
麻央ちゃんが教えてくれたものは命の尊さ、当たり前なんてない素晴らしい日常、忘れかけている大切なものを気づかせてくれました。
ブログを更新するのもとても大変だったことと思います。
そんな中で良いことばかりではなくて、辛い心境や痛みなどを包み隠さずに吐露することもあり、弱い自分もさらけ出していました。
人に弱さを見せられる彼女は逆に芯の強さがある人だと思いました。
当たり前の毎日なんてないことを教えてくれた人
私事になりますが、昨年大阪の父を交通事故で亡くしました。
亡くなる3日前には娘の七五三祝いで笑顔で元気に会っていた父が急にこの世からいなくなってしまいました。
父も麻央ちゃん同様にがんを患っていました。
大腸がんのステージ4でした。
2回の大手術をして、辛い抗がん剤治療にも耐えながら、弱音一つ吐かずにめちゃくちゃ強い父でした。
医者も驚くほどの脅威の回復力で、仕事復帰もあと一歩というところまで来ていました。
そんな中、体力を回復させる為にリハビリも兼ねて歩いている時に交通事故に巻き込まれて命を落としました。
本当に世の中こんなことってあるの?
あんなに頑張っていたのに。
痛い思いいっぱいしたのに。
父の事を想うと無念でなりません。
「また明日ね」という毎日の挨拶、本当にそんな当たり前の事と思っていることが全然当たり前じゃないってことを知りました。
人はいつ死ぬかわからない。
本当にその通りです。
でもなぜか人はずっと老いるまで生きるのが当たり前って思っていて、毎日の何でもない日が本当はめちゃくちゃ愛しくて大事で素晴らしいってことを忘れがちです。
父の事を想うと、私が今いる世界は当たり前でもなんでもないんだって思います。
父は本当に突然命を落として最期の言葉とかなかったですが、がんと闘う強い父の姿は私の中ではすごく大きく残っています。
いつ死んでも後悔がないってことはないだろうけれど、限られた時間の中で精一杯生きていきたいと思いました。
人生は長さも大切ですが、中身も大切だと海老蔵さんも麻央ちゃんと子どもたちから教わったとブログでつづられていますね。
麻央ちゃんも父も病気と向き合い闘って前向きなその姿勢で、周りの方が逆に力をもらっていました。
その強かった姿を忘れることなく、私自身も強く、生きていきたいです。
色どり豊かな人生と言えるように・・・