「私立幼稚園」と言ってもその教育方針はさまざまでどれが自分のお子さんにあっているのかしっかり見て考える必要があると思います。
私も10年間の間に4つの幼稚園を見てきましたがそれぞれ極端に違う教育方針の幼稚園でとても困惑しましたがその経験も踏まえてこれからどんな幼稚園があるのかご紹介していきたいと思います。
幼稚園の教育方針の違い
大きく分けて二つあります。
お勉強系幼稚園とのびのび幼稚園。
では詳しくそれぞれの特徴をみていきましょう。
お勉強系幼稚園
いわゆる「お勉強」は読み書き(ひらがな・カタカナ)数、足し算、英語など早期教育を取り入れた幼稚園です。
スイミングやリトミック、音楽に力を入れているところもあります。
園それぞれのカリキュラムにより曜日によっていろいろな教科を取れいれていることが多いです。
施設や講師が十分に整っているところはそれなりに保育料が高額になってきます。
しつけの面においても徹底しておりいわゆるお行儀の良い子が多いのが特徴と言えます。
私の初めて勤務していたA幼稚園、経営困難で閉園が決まったのですがその後別のB幼稚園が買い取ることになり存続していますが買い取られたA幼稚園と買い取ったB幼稚園の教育方針が違ったので残される子どもたちの保護者からは反感や意見がかなりありそれはそれは大変でした。
転園となると新たな園で入園金を払い制服を買い直しとかなりの負担になるのでそれもなかなか出来ずに先生も半分以上が変わってしまいましたので保護者の方の不安はとても大きかったと思います。
新しいB幼稚園はかなりのお勉強幼稚園で子どもたちも厳しくしつけられて一番戸惑いがあったことと思います。廊下でも窓ガラスを触らないように指導されガラスに子どもの指紋ひとつ許されないという雰囲気でした。でも子どもの順応性はとても高くしばらくしたらそのやり方にも慣れていたように思います。
のびのび系幼稚園
「遊びの中で子どもが育つ」という考えの教育方針で五感を刺激する遊びを毎日の保育時間に取り入れているところが多いです。
どろんこ遊びや水遊び、ボディペインティングなどをして大胆に遊ぶところもあります。
裸足、裸に寒風摩擦など取り入れている園も。
野菜を育てたりお花をたくさん植えたりと自然と子どもが生き物に触れて情緒を育むことを目的としているところもあります。
子どもの自主性を尊重しているので放任のように見えますが先生の関りはお勉強幼稚園以上に難しいし大変なことも多いと思います。実際に本当に放任している幼稚園もあるかもしれませんので注意が必要です。
私が二つ目に勤務していたC幼稚園はのびのび系の幼稚園でもかなりの特徴がありました。
裸足、裸万歳!で暑くなってきたら毎日水遊び!その水遊びのやり方も水道の蛇口を全て上に向けて水を出しバケツに水をためてかけまくりです。
年長にもなるとボディペインティングで全身を緑に染めカエルになりきり遊ぶ姿を見て年少児が初めてみる光景に涙することもありました。
子どもも先生もパンツまでべちゃべちゃで先生のロッカーには常時パンツとブラジャーの着替えがありました。
豚やヤギ、アヒルにウサギ、鳥、ハムスター、犬などの動物を飼い「今日何する?」と声をかけると「ヤギの散歩~」と答えが返ってきたらヤギに鎖をつけて隣のグランドまでお散歩させるという度肝を抜くことまでしていました。
ただただ遊ぶだけではなく絵画制作にも力を入れていました。
その制作もただ単に四つ切の画用紙にみんなで同じテーマで遠足の想いでを書いたり年中行事に添ったお雛さまをつくったりこいのぼりを作ったりというのではなくてそれぞれ思い思いに作品を作っていきます。
お絵かきの紙一つとっても畳サイズの巨大な紙に箒やブラシ、絵筆を何本も束ねた自作の筆をつかって大胆にお絵かきしたり、制作では同じ素材の廃材を組み合わせて子どもの表現したいものを作っていきます。粘土はこぶし大の大きさの粘土をひとり5~8個使って大きな作品を作ります。
音楽ではリトミックを取り入れ発表会は子どもたちで話し合って劇のストーリーを作っていきました。
温水プールも完備していたので年中プール遊びがありました。
とにかく子どもにとってはパラダイスめちゃくちゃ楽しい幼稚園だったと思います。
先生にとっては・・・準備が多いし毎日22時23時帰宅が当たり前のかなりのしんどかったです。
いろんな経験をさせてのびのびそして楽しく通わせたいという親御さんから大人気の幼稚園でした。
お勉強系とのびのび系どちらもしっかり見学しよう!
ではどちらの幼稚園が良いのでしょうか?
お勉強系の幼稚園に通っている子どもは小学校に上がった時にある程度読み書きも出来るし授業時間中椅子に座って静かに過ごすことが出来ます。
学校の先生からすれば手のかからないよくできる子と言うことになります。
一方ののびのび系に通っているこどもは落ち着きがなく授業時間を座っていられないということがあります。
でもそれも低学年までで高学年になるとその差はそれ程なくなっているとも言われています。
結局は親が子どもをどういう風に育てたいかによると思います。
幼児期しか出来ない経験を沢山させたいのであればのびのび子どもらしさいっぱいの園を選べは良いと思いますし、小学校に入った時に苦労しないようにしたいのであれば早期教育をしっかりしている園を選べばいいと思います。
一番は子どもが楽しく通うことです。
あとは園によっては保護者の方のカラーも違います。
子どもも大切ですが保育園と違って参加行事もたくさんありますので親の雰囲気があまりにもかけ離れた感じの方ばかりが通う幼稚園に入ると、お母さん自身が辛くなる可能性もありますのでそのあたりもしっかりリサーチするべき点かもしれません。
どの幼稚園に入るかは慎重にしっかりその目で見学して決めてくださいね。
教育方針が決まっていたとしても見ないで決めつけずにどちらの幼稚園もしっかり見学することをお勧めします。
今はプレ保育と言って幼稚園就園前のお子さんを対象にした保育を実施している園も多いのでそちらに参加して園の雰囲気をみることが出来るのも良いですね。
実際に自分の目で見るのが一番わかりやすいと思います。
お母さんから初めて離れて生活する場です。
子どもたちが幼稚園楽しい!!とキラキラした笑顔で通ってくれる素敵な幼稚園が見つかりますように!!