いちじくの皮は剥きやすくて簡単に食べられるのでついつい食べすぎてしまいそうになるのですが、食べすぎてしまうと下痢、嘔吐、胃痛、腹痛の原因になります。
ですが、適量を守れば「不老長寿の実」と呼ばれるほどの栄養が含まれているのも事実です。
ではどのくらいなら食べても大丈夫なのか?
大人、子供、赤ちゃんなどそれぞれの適量と適量を守った時に得られる素晴らしい栄養成分について詳しく書いていきます。
目次
いちじくを食べすぎるとどうなる?デメリットは?
下痢の原因になる
いちじくを食べすぎると、下痢になります。
いちじくには「ペクチン」と言われる水溶性の食物繊維が含まれています。
適度であれば硬くなった便に水分を与え便秘を解消してくれますが、食べすぎると便が水分を含み下痢になってしまうのです。
栄養素の阻害になる
いちじくに含まれるペクチンは水溶性食物繊維の一つで、体内には吸収されません。
小腸での栄養素の吸収を穏やかにして、血糖値の上昇を緩やかにしてくれたり、血中のコレステロール値の低下にも役立ちます。
しかし、こちらも摂りすぎることで、ビタミンなど身体に必要とされる栄養素の吸収も阻害してしまうので注意が必要です。
嘔吐や胃痛の原因になる
またイチジクの皮にはベストアルデヒドというアクの成分が含まれています。
この成分は抗がん抗がん作用のあるとても身体には良い成分なのですが、加熱せずそのまま食べてしまうと少量ならば問題がなくても多量に食べすぎてしまうと、嘔吐や胃痛の原因になるのです。
肥満の原因になる
いちじくのカロリーは39㎉。(Mサイズの可食部が72g)
そう多くない印象ですが、簡単に皮をむくことができ、美味しいのでついつい食べすぎてしまうと、糖分も摂りすぎ、肥満の原因になります。
一度に10個ものいちじくを食べると栄養分の良いところ取りするのではなく、ダメなほうに働いてしまうようです。
何事も極端に食べすぎはよくないですね。
いちじくの食べすぎ注意!「ザ・仰天ニュース」で紹介された惨事とは?
元々いちじくが好きだった女性が、仕事帰りにいちじくを2パック購入。
その日、ご飯を作るのも面倒で、買ってきたいちじくで済ませようと1パック5個をペロリ。
それだけにとどまらず、2パック目も平らげてしまいました。
しかも皮も剥かずにそのまま10個食べた彼女。
その後強烈な下痢と胃痛、嘔吐に襲われ、明け方までそれが続いたというお話でした。
いくら好きでも10個は食べ過ぎとは思いますが、その後、下痢や嘔吐でトイレから出れなくなるほどのことになるとはだれも想像がつきませんよね。
食べ過ぎには本当に注意しなきゃいけないなと気付ける番組でした。
不老長寿のいちじくは美容に最高に良い果物!!メリット・効能は?!
食べすぎは毒だということがわかりましたが、いちじくは量を守れば不老長寿の果物と言われるほど最高の果物です。
実はアンチエイジングの効果も期待できるのです!!
いちじくには抗酸化作用のあるアントシアニンを含み、身体の老化を防いでくれます。
美肌に欠かせないビタミンB群も豊富に含まれます。
また、たんぱく質分解酵素であるフィシンも、食後に食べると、肉や魚の消化を促してくれます。
カルシウムや鉄分などミネラルも豊富にバランスよく含まれています。
カリウムは塩分を輩出する効果があり、塩分の濃いものを食べたときにはうってつけ!!高血圧症の予防にもつながります。
分かりやすくその効能を一覧にしてみましょう。
効能 |
含まれる成分 |
便秘の解消 | ペクチン |
ガン予防 | ベストアルデヒド |
美肌 | ビタミンB群 |
美白 | ザクロエラグ酸 |
老化防止 | アントシアニン |
消化促進、二日酔い | フィシン |
更年期障害の予防 | 植物性エストロゲン |
高血圧症の予防 | カリウム |
こんなにも素晴らしい成分がバランスよく豊富に含まれている魅力的な果物なんですよ。
いちじくは一日何個だったら食べても大丈夫?!
こんなに素晴らしい効果効能があるいちじくですが、先ほども書いたように食べすぎは下痢や嘔吐、胃痛に襲われる可能性もあります。
では一日何個までなら大丈夫なのでしょうか?
答えは明確な個数の制限はない。です。
いちじくは大人は何個食べても良いのか?
基本的には大人は3個~4個がいいとされていますが、これは一般的にはということで、誰でもこの量を食べても大丈夫という意味でもないでしょうし、それ以上食べてもへっちゃらと言う人もいます。
便秘解消の効果のあるペクチンは便を柔らかくする働きがあるので、最初から便の緩めの方は様子を見て1日にいきなり3個4個と食べるのではなくて、1個、2個くらいにとどめておいた方が良いと思います。
体調を見て自分の身体を見ながら自分は何個まで食べられるのか考えてくれぐれも美味しいからと言って食べすぎないようにしてくださいね。
いちじくは妊婦さんは何個食べても良いのか?
妊婦さん成人よりも少ない量にしておくことをおすすめします。
特に妊婦さんはホルモンのバランスが崩れやすいときなので、一日2個までにとどめておくようにしてくださいね。
糖分も多く含まれますので、食べすぎは肥満の原因にもなります。
妊婦さんは体重制限をされている場合も多いので注意してくださいね。
いちじくを子どもは何個まで食べても良いのか?
子供が間食に当てられるカロリーから考えると大人と同じ3~4個までと言われています。
ただし、大人同様、普段から下痢をしやすい子は様子を見て一日1個にするなど体調を見てその子の量を見極めてあげることが大事です。
赤ちゃんの離乳食にいちじくはいつから利用できるのか?
赤ちゃんは離乳食後期の9か月頃から食べることが出来ます。
ですが、いちじくはアレルギーが出る可能性もあるので、積極的にあげる食材ではないようです。
アレルギーが心配な場合は加熱して(加熱すると酵素の働きが弱まる)から与えるようにしましょう。
ごく少量の子ども用スプーン1杯からスタートしてみてください。
その時は他の食品を初めて食べるのは避けて、何かアレルギー反応が来たときに対処できるように平日のお昼に離乳食をスタートすることをおすすめします。
いちじくのアレルギーとはどのような症状なのか?
食べすぎたら下痢になったり嘔吐したりというのはアレルギーというよりもいちじくの成分が身体に効きすぎて起きた症状で、アレルギー反応とはまた違います。
いちじくにアレルギー反応がある人は、食べた後に口の中がヒリヒリしたり、違和感を覚えたり、酷いときは顔がはれたり、呼吸困難に陥り、アナフィラキシーショックを起こすこともあります。
特にラテックス(天然ゴム)アレルギーの人は、たんぱく質の構造がよく似ているフルーツを食べることで同じような症状が出る場合があります。
ラテックスフルーツ症候群と呼ばれています。
そのフルーツの一種にいちじくがあるのです。
ラテックスアレルギーの人は特に注意が必要です。
それ以外の方も口の中に異変があったときは食べるのを辞めることをおすすめします。
美味しいいちじくの見分け方は?
いちじくの美味しいものの見分け方のポイントは3つ。
- 皮にハリとツヤがあり、全体が赤く色づいたもの
- お尻の部分がふっくらと丸みを帯びているもの
- お尻の部分が裂けない程度に開いていて中の赤い花が見えるもの
雨の日が多いと色づきが悪くなるようで、晴れた日が続いた後のほうがしっかりと色づき、味も濃く美味しいいちじくになるようです。
いちじくの保存方法は?
いちじくは傷みやすいので、常温保存にはむいていません。
基本的には完熟いちじくは買ったその日に食べるのがベストですが、すぐに食べない時は乾燥をさけてビニール袋にいれるかラップをかけて冷蔵保存してください。
冷蔵庫で3日~4日保存が可能ですが、できるだけ早く食べるほうが美味しくいただけます。
冷凍保存も可能ですが、食感が変わります。
皮をむかずにそのままいちじくを洗い、ペーパーで水分を拭き取ります。
ラップをしてから保存用パックに入れて冷凍庫にいれます。
急冷凍するために金属バットの上に置いて冷凍庫に入れると尚良いです。
食べるときは完全に解凍してしまうとべチャッとなり、食感が悪くなります。
凍ったままシャーベット状で食べるか、半解凍してコンポートのような柔らかな食感を楽しむのがおすすめです。
凍ったままスムージーにしても美味しいですね。
いちじくは採った後に日にちが経っても甘くならない?
フルーツには収穫したあとにどんどん甘くなる「追熟」というものがあるのですが、フルーツにより、追熟するフルーツとしないフルーツがあります。
追熟するフルーツの代表はバナナでしょうか。
買ったときは青々としていてもしばらく常温で置いておくとみるみるうちに黄色くなり、やがスイートスポットと呼ばれる茶色い斑点が現れて甘く美味しくなっていきますね。
このようにまだちょっと完熟ではないからちょっと時間をおいて食べたら甘く美味しく追熟するフルーツが結構あるので、いちじくも完熟ではないものをしばらくおいて甘くしてから食べようと思うことがあるかもしれません。
ですが、いちじくは追熟するフルーツではありません。
収穫した時の状態以上に甘くなることも熟すこともありません。
時間が経つごとに品質が落ちていきます。
完熟を待ってもそれは叶うことなくただただ腐っていくのです。
だから買うときはなるべく完熟の状態で買って早めに食べることが美味しく食べる秘訣になるのです。
ドライイチジクも食べ過ぎ注意?!
生のいちじくは食べすぎると下痢や嘔吐、胃痛がおきることがわかりましたが、ドライいちじくはどうでしょうか?
ドライいちじくは生のいちじくよりも更に栄養素がギュギュっと詰まっていますので、食べすぎると生のいちじくと同じように下痢になりますのでこちらも要注意です。
一日2個~3個までにしておく必要があります。
乾燥することで甘みが強くなり、しっかりと噛むことで少量で満足するかもしれませんが・・・
プチプチ食感が面白くて甘みあって美味しくてついつい食べすぎたということにならないように注意してくださいね。
ドライイチジクの良いところは保存が効くので少量を長く食べられるのが良いですね。
いちじくは栄養満点なので、適量を定期的に取れれば身体にとって最高ですね。
ドライイチジクの作り方・その1
このようなドライフルーツバスケットを使うと簡単にドライイチジクを作ることが出来ます。
いちじくを洗ってペーパーで拭いて4等分にカットしてドライフルーツバスケットに入れて天日干しするだけ。
好みで柔らかさを見て1週間~2週間したら完成です。
カリカリに乾燥させた方が好きな人、セミドライが好きな人、味見をしながら乾燥加減を自分で決められるのも面白いですね。
ドライイチジクの作り方・その2
天気の心配もあるし、天日干しずっとは無理!!って言う人はオーブンで焼きあげて作ることも出来ます。
いちじくを洗ってペーパーで拭き4等分にします。
100℃のオーブンで予熱なしで90分焼きます。
裏返して30分焼きます。
冷ましてから冷蔵庫で保存します。
ドライイチジクの作り方・その3
オーブン家にないし、2時間もオーブン使いたくなって言う人には電子レンジで作るレシピもあります。
いちじくを洗ってペーパーで拭き4等分にします。
500Wで3分ラップをせず温めます。
水分がでるので皿を交換してさらに3分。
最後は1分ずつ様子を見ながらレンジアップしましょう。
完熟のほうが水分が多くて時間がかかるようです。
それぞれのいちじくの状態をみながらすすめてくださいね。
いちじくの美味しい食べ方
いちじくはそのまま食べるのももちろんおいしいのですが、意外にもお料理との相性も抜群なんですよ。
いちじくと生ハムのサラダ
甘みがちょっとたりないいちじくだと生ハムと組み合わせてサラダにするのはどうでしょう。
あっという間にシャレオツ料理になりますね。
いちじくの天ぷら
こちらも熟していない甘みがすくないものを使うのがおススメです。
あまり揚げ過ぎるとドロドロになります。
熟しているいちじくを使う場合は皮をむかずにあげてください。
水分の多い食材ですので、油跳ねもお気をつけください。
外はサクッ、中はトロリと絶妙な揚げ加減が最高ですね!!
いちじくとヨーグルトのスムージー
いちじく2個
ヨーグルト100g
はちみつ適量
材料をミキサーにかけてジュースを作ります。
いちじくのジャム
いちじく4個
砂糖50g
レモン汁
1㎝角に切ったいちじくを鍋に入れ砂糖とレモン汁を加えて中火にかけます。
沸騰したら弱火にして3分の2くらいまで煮詰め、冷めたら瓶に移して完成!
ジャムはパンに塗ったり、ヨーグルトに入れて食べても美味しいです。
炭酸水で割って飲むのもまた違った味わいですね。
あのプチプチがなんとも良い食感になって楽しいですね。
まとめ
いちじくは食べすぎると下痢や嘔吐、胃痛になります。
でも適量を守ると、不老長寿の果物として豊富な栄養素がたっぷりあり、美容やアンチエイジングなど様々な身体によいフルーツです。
完熟のいちじくはあまり日持ちがしないので、ドライイチジクにしてゆっくりじっくり味わうのもまたおススメですよ。
旬は8月~9月ですね。
朝採り完熟いちじくはもう絶品です。
あぁまた食べたくなっちゃいました。
適量を守り、美味しく食べて、美しくなりましょう!!
いちじくを買うなら直売所で!!こちらの記事も是非お読みください。
いちじくの直売所「谷口農園」の完熟朝採りいちじくが美味しすぎる!!
最後まで読んでくださりありがとうございました。